TEL(スマホOK):0134-22-1038
マップコード:493 842 219*64
小樽市鰊御殿は小樽・祝津の海の真横の高台にある北海道有形文化財にも指定されている建物です。
高台に建つその姿は小樽・祝津の象徴とも言える立派な作りで、小樽に訪れたら是非立ち寄って欲しい観光スポットの1つです。
写真を多めに館内や高台からの風景を紹介します。
小樽市鰊御殿の詳細・アクセス方法
- 住所:〒047-0047 北海道小樽市祝津3丁目228
- 電話番号:0134-22-1038
- スマホなら上記電話番号タップで電話出来ます
- 営業時間:9:00~17:00(10月中旬からは16時まで)
- 定休日:冬季は閉鎖(概ね11月下旬から4月上旬まで)
- 入場料:大人300円・高校生150円、中学生以下は無料
- 駐車場:あり(ただし5~6台程度)
- マップコード:493 842 219*64
- 公式サイト:小樽市鰊御殿
小樽市鰊御殿へのアクセス方法・行き方
小樽駅から中央バス「おたる水族館線」「祝津線」に乗車、終点の「おたる水族館」もしくは1つ手前「祝津」で降りて徒歩7~10分くらいです。
バス以外での行き方は、小樽駅から祝津までのアクセス方法・行き方を解説した下記記事を参考にしてください。
小樽市鰊御殿の外観と高台(高島岬)からの景色
バスを降りて、青塚食堂の前を通り過ぎ突き当たったところを左折すると細い道があります。
上記写真の細い坂道を上っていくと鰊御殿がよく見えてきます。
立派な貫禄ある建物です。
途中、鰊御殿の駐車場がありますが5~6台しか停められないので土日だと満車になっていることがあります。その場合はおたる水族館の駐車場(有料)に停めるようにしてください。
そしてこの駐車場の辺りから見た景色、海と山と空が広がる雄大な景色です。
おたる水族館海獣ショーコーナー
反対側を見るとおたる水族館の海獣ショーのコーナーがよく見えます。
ショーのタイミングで、高倍率な望遠ズームのデジカメがあれば割とはっきりと写せる距離です。
実際に撮影したトドの写真です。
ペンギンまで見れました。スマホだとここまでは撮影出来ないので、高倍率ズームのデジカメを持っていくと北海道旅行は楽しめます。
ここで水族館をゆっくりと見るのも良いのですが、先へと進みます。
小樽駅付近で電動アシストサイクルを借りた人が割とここまで来ていました。
鰊御殿の目の前まで来ましたが、左側の道にはいかず、一旦右側へいきましょう。
振り返ると赤岩峠と呼ばれる山とその下に建つホテルノイシュロス小樽が見えました。
ホテルノイシュロス小樽のすぐ近くには祝津パノラマ展望台があります。
八田尚之「演劇碑」
鰊御殿の前を通り過ぎ、少し進むと八田尚之氏の「演劇碑」があります。
八田尚之は小樽生まれの劇作家です。
がんぜ
夏休みなると おれたちは道ばたの ざっぱ木を拾い拾い赤岩ポントマルへ 毛コのはえた兄分は褌(ふんどし) おれたちはふりちん それっともぐり 一尋(ひろ)二尋きび悪いほど 青い岩肌に めんこいがんぜ一つ二つ 腹時計がおひるになる ざっぱ木のたき火に がんぜのへそをぬいてほうりこむ こんがり焼けたがんぜが おれたちのひるめしだ 夕焼けると みんなの唇は茄子(なす)色 ほら 鴉(からす)が家さかえってくぞ おらたちもかえるべ 冷えてちぢまりきった 皆のきゅうすを揃(そろ)え 一二の三 おしっこの消火だ ああ あのがんぜが 出世して高価高貴の珍重味とは
上記の詩が刻まれていますが「がんぜ」とは今では高級食材となった「エゾバフンウニ」のことで、昔はおやつ代わりに食べていたのに、今では高級食材になったと感慨深い思いをはせています。
この辺りから海を見ると晴れていれば札幌市の手稲方面の山まで見ることが出来ます。
水富稲荷神社
演劇碑から再び上に上っていくと鳥居があります。
水富稲荷神社と呼ばれる神社ですが、詳細はわかりません。
ただこの神社の後ろに行くと突き出た場所があります。
柵がありますが出来るだけ近づいてみると・・・
小樽の海の絶景が広がります!
下を見ると岩場が広がっています。
積丹ブルーが広がる海です。
また鳥居の横には石碑があります。
鰊御殿由来記と書かれていて、どういう経緯で鰊御殿がここにあるのか説明されていました。
鰊御殿の外観
鰊御殿の周りの景色を楽しんだらいよいよ鰊御殿へと近づきます。
純和風の歴史を感じられる姿です。
虫に食われたのか?沢山の穴があいている「鰊御殿」と刻まれた看板があるところが入口ではなく、その横にあるもう1つが入口です。
上記の扉をゆっくりと開けて中へと入ります。
小樽市鰊御殿の館内の様子
扉をあけて入ると高い天井と歴史を感じる作りになっていて圧倒されました。
いつまでも圧倒されている訳にもいかないので、入口のすぐ横にある受付で入館料300円を支払い、靴を脱いで中へとハイッテいきます。
最近は漫画・アニメ「ゴールデンカムイ」の聖地巡礼先としても人気で訪れる人も増えているそうです。
5巻あたりに出てこの鰊御殿が登場します。
受付のすぐ横ではお土産も販売されていました。
中に入ってまずは右側の広い畳敷きの部屋を見学します。
日本遺産認定記念パネル展が実施されていました。
鰊御殿がある日和山が登録されています。
ここでは時折テーマを変えてパネル展が開かれています。
古い和室は子どもの頃、祖母の家に遊びにいったことを思い出させてくれます。
そんな人も多いのではないでしょうか?
明治・大正時代を復元したように展示されており、歴史を振り返ることが出来ます。
昔の衣装を借りて記念撮影も出来るようになっていました。ただし幼いお子さんはご遠慮くださいとのことです。
2階に上がれる階段、昔の日本家屋は階段が急なのが特徴ですね。
2階も見学出来るので上がってみました。
なおゆっくりと上ってください。天井も低いので身長の高い人だと頭をぶつけるかもしれないので注意してください。
上がってみると高級旅館のような広い和室が
こんなところに泊まってみたい・・・そう思わせてくれる高級感です。
窓から外を見るとこんな景色が広がります。
ここでゆっくりと海を見ながら過ごしたいところですが、再び階段を降りて1階へ
入口から見て左側の部屋も見学させてもらいました。
こちらは常設のパネルがあり昔の様子を垣間見ることが出来ます。
またニシン漁で使った道具もいろいろと展示されています。
素晴らしいのが当時のニシン漁を描いた絵です。
昔、この辺りはニシン漁でかなり栄えたところであり、他にも鰊御殿・鰊番屋と呼ばれるところがいくつかあります。
天井部分を見ると立派な梁があり、日本家屋らしい作りになっていました。
小樽市鰊御殿の歴史について
小樽市鰊御殿と呼ばれているので、小樽市で建てられた建物と思われがちですが、実は小樽ではなく小樽の少し先にある、積丹の泊村というところで1891年(明治24年)から7年かけて建築されたそうで、それを1958年(昭和30年)に移築復元したそうです。
移築後、小樽市に寄贈され1960年(昭和35年)に北海道有形文化財鰊漁場建築として指定されました。
ところで鰊御殿とは何か?と言えばニシン漁の元締めが建てた屋敷で、ニシン漁で雇われた人々とともに生活をする場所でした。
ただし雇われた人はとても狭い部屋で雑魚寝のように寝ていたそうです。
この屋敷で最盛期には120人もの人が暮らしていたそうです。
元々、泊村でこの建物を建てたのは青森県からの移住者であった田中福松さんというかたということです。
明治から大正にかけて北海道の日本海側はニシン漁でとても活気づいていたそうで、小樽だけでなく留萌にかけて鰊御殿と呼ばれる建物は複数存在しています。
なお北海道の小平町というところには国の登録有形文化財にも指定されている鰊番屋があります。旧花田家番屋です。
小さな学校くらいの大きさはある非常に立派な建物です。
小樽市鰊御殿へ行こう!
祝津でひときわ存在感のあつ小樽市鰊御殿、冬季は閉鎖されていますが、4月の中旬くらいから11月くらいまでは営業しています。
運営は小樽市ではなく、おたる水族館を運営する小樽水族館公社が委託を受けて管理しているので、水族館とセットで訪れてみてはいかがでしょうか?
昔の北海道・小樽の歴史を知ることが出来るスポットです。
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