北海道の代表的な空の玄関であり、最も飛行機の離発着が多い新千歳空港を利用して札幌や北海道へ旅行や仕事等に訪れる人は数多くいます。
1日約200便が離発着し、約6万人が利用する巨大な空港です。
そんな新千歳空港から札幌駅や札幌市内へのアクセス方法、または札幌駅や札幌市内から新千歳空港へのアクセス方法はどんな方法があるか時間や費用も比較してお伝えします。
新千歳空港から札幌駅・札幌市内までのアクセス
新千歳空港から札幌駅・札幌市内までのアクセス方法は概ね5つあります。
- JR線(JR千歳線)を使って移動する
- 空港連絡バスを使って移動する
- 空港(付近)でレンタカーを借りて移動する
- JR線と地下鉄を使って移動する
- タクシーで移動する
新千歳空港から札幌駅までの交通手段別の料金概算
5つの移動手段の料金の概算は下記の通りです。
- JR線:片道1150円・往復2300円
- 空港連絡バス:片道1100円・往復2100円(往復割引)
- レンタカー:概算で1万円(24時間借りてガソリン代を含めて)
- JR線と地下鉄:1210円(880円+330円)・往復2420円
- タクシー:概算で13000円から15000円(高速代含む)
安さで選ぶのならJR線ですが、往復で考えるとバスがお得になります。
移動手段 | 片道 | 往復 | 時間 |
---|---|---|---|
JR線 | 1150円 | 2300円 | 37分~ |
空港連絡バス | 1100円 | 2100円 | 80分~ |
レンタカー | – | 10000円~ | 合計90分以上 |
JR+地下鉄 | 1210円 | 2420円 | 約1時間 |
タクシー | 13000円~ | – | 約1時間 |
続いてそれぞれの特徴やメリット・デメリットを紹介していきます。
新千歳空港から札幌駅までJR線を使うメリット・デメリット
乗車時間37分・日中なら15分おきに出発・1150円
もっともポピュラーな移動方法が新千歳空港から札幌駅までJR線で移動して、札幌駅から目的地までは徒歩や地下鉄、バスを使って移動するパターンです。
新千歳空港から札幌駅の電車は日中であれば1時間に5本もあるので、待つ時間も多くありません。
新千歳空港から札幌駅までは快速エアポートという快速電車に乗ると乗換なしで乗車時間は37~40分です。
JR線で札幌駅まで移動することのメリット
飛行機を降りて荷物を受け取ってから移動時間を見ても1時間以内で札幌駅まで到着するというメリットがあります。
6時台・7時台・22時台を除き、新千歳空港駅から札幌駅まで1時間に5本、15分弱おきに快速エアポートが出ているので待っても最大で15分です。
新千歳空港の国内線出口から新千歳空港駅まで移動時間は5~8分くらいですから移動時間と待ち時間を含めても1時間後には札幌駅に到着しています。
JR線で札幌駅まで移動することのデメリット
JR線で札幌駅まで移動することのデメリットは2つです。
- 冬季はよく電車が止まる
- 満員電車になることもある
JR北海道の電車は冬になると本当によく止まります。新千歳空港から札幌駅までも例外ではなく、月に数回は止まっているので、止まってしまうと時間が全く読めない状態になります。
ただし電車が止まる時は高速道路も閉鎖されることもあるので、そうなると今度はバスも止まります。
空港から札幌駅までの公共交通機関が完全に止まる日は冬に1~2回はあります。もっとも1~3時間くらいで解除されることは多いのですが、冬の札幌旅行で困る点にもなっているので、そういうこともあるということは知っておいて欲しいです。
続いて満員電車についてですが、新千歳空港-札幌駅間は飛行機利用者だけではなく、普通の通勤・通学で使っている人もいて、朝晩はかなり混雑することもあります。
旅行で大きなスーツケースを持って座れず、ずっと立ったまま札幌駅まで来るというのはかなりきついことです。
なお、Uシートと言って指定席券も販売されています。1回840円なので乗車券と合わせて片道1990円となります。
どうしても座りたい場合は事前に「えきねっと」会員になってネット予約しておくことをおすすめします。
新千歳空港から札幌駅までバスを使うメリット・デメリット
乗車時間約80分・日中なら1時間5本以上・1100円
割と使う人が多いのが新千歳空港-札幌駅までの空港連絡バスです。
札幌駅以外にもススキノや円山公園駅、真駒内駅行きもあり目的地に合わせて選べます。
また札幌市内から新千歳空港までだと有名なホテルの前からも新千歳空港行きのバスが出ていることもあります。
バス会社は北海道中央バスと北都交通の2社がメインです。
乗車時間は約80分ですが経由地や交通状況、気象状況によっては90分以上かかる場合もあります。管理人は冬に120分以上かかったことがあります。
なお札幌駅への直行便と福住駅等を経由する便があります。直行便は1時間に1本のみとなっています。
バスで札幌駅まで移動するメリット
バスで札幌駅や札幌市内まで移動するメリットは2つです。
- ほぼ座れる
- 往復料金なら最安値
バスで移動することの最大のメリットはほぼ座れることです。バス会社は今までの経験から増便が必要な時期は増便もするので、JR線が止まるような状況が無い限りはまず座れます。
そしてJR線よりも安いこともメリットです。
また2人もしくは4人で来ているのなら回数券を使うとよりお得になります。
回数券は4枚綴りなので往復で使えば2人でちょうど良い枚数です。回数券だと4枚で4000円なので往復で2000円と更に安くなることです。
バスで札幌駅まで移動するデメリット
バスで札幌駅まで移動するデメリットは2つです。
- 時間がJR線に比べるとかかる、時間が遅れることもある
- 混雑すると狭く身動き出来ない
JR線は快速なら37分ですが、バスは約80分で交通状況や気象状況によってはそれ以上かかることもあります。
JR線よりも倍以上時間がかかることが最大のデメリットです。
そしてバスは混雑すると補助席も利用するので非常に狭くなり身動きが思うように取れなくなります。また一番厄介なのは電車以上に隣の席と近いことです。
狭いのが苦手!という人はバスは利用しない方が良いでしょう。
筆者は過去に1度、補助席で新千歳空港まで向かったことがありますが、2度と補助席で向かうのはやめよう・・・と思いました。理由はちょっと書けませんが。
札幌市内各所からバスが出ていることもメリット
往復乗車券が使えないパターンもありますが、市内各所から新千歳空港行きのバスは出ています。
場所によっては1100円ではなく1000円のところもあるので注意してください。
ロイトン札幌・札幌プリンスホテル・札幌グランドホテル・中島公園に大通公園等、いろいろなところから新千歳空港行きのバスは出ているのでホテルのチェックアウト後、すぐに新千歳空港に向かうということであればホテルの前から出ているホテルを予約するのもおすすめです。
レンタカーを借りて札幌市内までのアクセス
レンタカーを借りるまで約30分・札幌市内まで約60分
札幌は1泊のみ、翌日は北海道の他の観光地をまわるという人もいますよね。
だから新千歳空港付近でレンタカーを借りて札幌に向かうという人もいます。
でも、札幌観光だけならレンタカーを借りるのはデメリットの方が大きいのでおすすめは出来ません。
レンタカーを借りて札幌へ向かうメリット
レンタカーであれば自分のペースで休憩をとったり途中で好きなところに立ち寄れるというメリットはあります。
また電車やバスが止まっている時でもレンタカーならとりあえず向かうことが出来るのもメリットです。
ただし電車やバスが止まるのはほとんどが冬、電車やバスが止まるほどの雪で雪が積もらない地域から来た人だと雪道を突然車で走るのはおすすめ出来ません。
レンタカーを借りて札幌へ向かうデメリット
札幌市の中心部のホテルのほとんどが車の場合駐車料金がかかります。1泊500~2000円くらいの駐車料金が請求されます。
また札幌について市内の有名な観光地を回ろうとした場合、行く場所が札幌市郊外なら便利ですが、さっぽろテレビ塔や時計台、赤れんが庁舎というような定番のスポットだと逆に車は邪魔になります。
それならまずは電車やバスで札幌市内に向かい、翌日にレンタカーを借りた方がトータルではお得になります。
ただし4人以上での移動ならレンタカーの方が1人辺りの料金は安くなるので4人以上ならバスや電車で向かうよりも最初から新千歳空港でレンタカーを借りる方がお得です。
3人だと微妙なラインですが2人なら札幌でレンタカーを借りるようにしてください。
ただし午前中くらいに新千歳空港について、まだ時間に余裕があるのなら札幌に向かう途中の観光スポットや車で向かわないと面倒な「さっぽろ羊ヶ丘展望台」を経由してレンタカーで向かうのも良いと思います。
新千歳空港でレンタカーを借りる場合、どこで予約するのが悩んだら楽天トラベルかじゃらんがおすすめです。
- 楽天トラベル=楽天ポイントを集めている人
- じゃらん=dポイント・Pontaポイント・リクルートポイントを集めている人
両社ともレンタカー予約で割引になるクーポン券をよく出しておりお得に借りられます。また一覧でどこが安いのか比較出来るので、お得にレンタカーを借りられます。
まずは割引クーポンをゲットしてから、予約してくださいね!
なお新千歳空港は基本的に徒歩圏にレンタカーショップは無いので、新千歳空港から送迎があるところを確認してください(基本的にほぼ全社、送迎はあります)。
返却後に新千歳空港まで送迎してもらう場合、時間に余裕を持ってください。
飛行機の出発2時間前までに返却するのがおすすめです。
JR線と地下鉄を使って札幌市内までのアクセス
約1時間・1210円、場所によっては便利
JR線と地下鉄駅を使って札幌市内まで来るというのは下記の順序になります。
- 新千歳空港から新札幌駅までJR線で来る
- 新札幌駅から地下鉄「東西線」に乗りかえて札幌市内まで来る
でも、こんな乗り換えをして何かメリットがあるの?と思う人もいるでしょう。
例えば泊まるホテルが札幌プリンスホテルだった場合、札幌駅で地下鉄に乗り換えるよりも新札幌駅で地下鉄に乗り換えた方が楽にアクセスが出来るからです。
札幌プリンスホテルの最寄駅は地下鉄東西線「西11条駅」という地下鉄駅なので、新千歳空港から1回の乗り換えで最寄駅まで来ることが出来ます。
札幌駅から札幌プリンスホテルに向かうとなると
- 札幌駅から地下鉄「さっぽろ駅」(地下鉄さっぽろ駅までは徒歩5分以上)まで
- 地下鉄「さっぽろ駅」から南北線に乗り「大通駅」まで
- 大通駅で地下鉄東西線に乗り換え「西11条駅」まで
とかなり面倒な乗り換えが必要になります。
さっぽろ駅から地下鉄の乗り換えが無い「大通駅」や「すすきの駅」「中島公園駅」のホテルなら札幌駅まで来るのなら良いのですが、地下鉄東西線沿線のホテルや観光スポット、出張先に行くのなら新札幌駅で乗り換える方が便利です。
地元の人で地下鉄東西線沿線に住んでる人や札幌に来るのに慣れている方だと新札幌駅で乗り換えて地下鉄を使う人もいます。
新札幌駅で地下鉄への乗り換えは、札幌駅から地下鉄「さっぽろ駅」に乗り換えるよりも楽です。
新千歳空港からタクシーで札幌市内まで向かう
13000円~・乗車時間約1時間
料金的には一番高くなるので、利用される人はほぼいないと思いますが、タクシーを使うという方法もあることはお伝えしておきます。
料金は交通状況や高速を使うかどうかでも変わりますが(高速を使う方が安い場合もあり)13000~15000円くらいが一般的です。
4人で向かえば1人あたり3500円くらいです。
なお深夜・早朝は2~3割増しとなるので注意してください。
定額タクシーという選択肢
新千歳空港から札幌市内などへ定額で行くことが出来るタクシープランを、タクシー会社各社が行っています。
新千歳空港から札幌駅・大通・すすきの 辺りなら11000円(高速代別途)が標準的な価格です。(プラス手配料や駐車場代で500~1000円がかかる場合もあり)。
新千歳空港から札幌までの高速代はETC利用で1000円くらいです。
予約制(当日2時間前から3日前までに予約が一般的)なので、事前予約が必須です。
例えば下記のようなタクシー会社があります(タクシー会社名タップ・クリックで定額制タクシーの各社紹介ページへ移動します)。
高速代を加えて12000円くらいなので、4人で乗るのなら1人3000円ほどなので、極端に高い訳ではありません。
むしろ必ず座れる、ホテル前まで送ってもらえる、他の人を気にしなくても良い、ということを考えたら割安かもしれません。
なお大型荷物4人分だと乗車は難しいので、荷物の量には注意してくださいね。
ジャンボタクシーという選択肢
なお新千歳空港から札幌市内まで18000円~30000円くらいで行くことが出来るジャンボタクシーもあります。5人くらいなら、1人あたり3600円くらいでゆったりとした空間で札幌までいけます。
大きな荷物(ゴルフバッグも可)もあって大人数で移動するのなら、ジャンボタクシーを借りて移動するという手もあります。
また車椅子の方がいる場合でもジャンボタクシーならリフト付もあります。
新千歳空港から札幌までの交通手段でおすすめは
新千歳空港から札幌までの交通手段を紹介しましたが、おすすめは
- 札幌駅までとりあえず早くということであればJR線快速エアポート
- 出来れば座りたいということであれば時間帯によってはバス
- とにかく安く!なら往復割引・回数券でバス
- 大人数でゆったりと移動ならジャンボタクシー
- 地下鉄東西線沿線ならJR線+地下鉄
というように状況や目的、目的地によって変化します。
はじめての札幌で札幌駅付近のホテルに泊まるということであれば朝晩の通勤・通学時間帯以外なら、JR線を使うのがおすすめです。
管理人はタクシー以外のJR、バス、JR+地下鉄、レンタカー、それぞれ利用したことがありますが、それぞれにメリット・デメリットがあるので絶対的な答えは無いと思いました。
ただ荷物が多くなければJR線、荷物が多少多いのならバス、空港到着の時間が早く札幌に向かうまでに車で行きやすい観光スポットに訪れるのならレンタカーだと思いました。
支笏湖経由で温泉に入っていく!ということならレンタカーも良いですよ。
札幌をいろいろと楽しんでくださいね。
新千歳空港でレンタカーを借りる場合、どこで予約するのが悩んだら楽天トラベルかじゃらんがおすすめです。
- 楽天トラベル=楽天ポイントを集めている人
- じゃらん=dポイント・Pontaポイント・リクルートポイントを集めている人
両社ともレンタカー予約で割引になるクーポン券をよく出しておりお得に借りられます。また一覧でどこが安いのか比較出来るので、お得にレンタカーを借りられます。
まずは割引クーポンをゲットしてから、予約してくださいね!
なお新千歳空港は基本的に徒歩圏にレンタカーショップは無いので、新千歳空港から送迎があるところを確認してください(基本的にほぼ全社、送迎はあります)。
返却後に新千歳空港まで送迎してもらう場合、時間に余裕を持ってください。
飛行機の出発2時間前までに返却するのがおすすめです。
新千歳空港に関する疑問点をQ&A形式で紹介
新千歳空港に関して疑問に思うであろうことをQ&A形式で答えていきます。
新千歳空港?千歳空港?札幌空港?どれが正しい?
正しい名称は「新千歳空港」です。
ANAは「札幌(千歳)」・JALは「札幌(新千歳)」と「札幌(丘珠)」という表記から、新千歳空港ではなく、千歳空港と勘違いしたり、札幌空港と勘違いされる方もいます。
まず千歳空港は新千歳空港の古い読み方です。
「札幌(丘珠」は、丘珠空港という札幌市内にある小さな空港のことで、新千歳空港とは別のものです。
詳しくは下記記事をご覧ください。
新千歳空港は24時間居られる?
新千歳空港は24時間営業では無いので、24時間いることは出来ません。
- 国内線:23時閉館・5時開館
- 国際線:20時閉館・5時開館
- 連絡施設:23時閉館・5時開館
上記のように決められており、24時間いることは出来ません。
ただし雪で鉄道・バスなどが動かない場合は、待機のために夜中でも開放されることはあります。
また空港内には3つの宿泊施設があり、その施設への立ち入りは可能です。
特に「新千歳空港温泉」は気軽に温泉に入れる施設で夜中も過ごすことが出来ます。
また駐車場の一部は24時間営業なので、駐車場で待機することは可能です。