毎年2月に行われる北海道最大のイベント「さっぽろ雪まつり」
終了した翌日には雪像は解体されますが、ここ数年その解体の様子を一目見ようと観光客が増えていることはご存知でしょうか?
2018年・2019年のさっぽろ雪まつり大雪像の解体の様子を写真を多めに動画も交えて紹介していきます。
もしさっぽろ雪まつりに来て終了日翌日も近隣にいるのなら是非とも解体の様子も見てから帰宅するようにしてくださいね。
さっぽろ雪まつり 大雪像解体について
さっぽろ雪まつりの雪像は終了した翌日には解体されます。
理由は壊れて人に落ちたり倒れ込んでしまう可能性があり、危険が無い状況にするためです。
長く展示しようとするとその分、警備のために人件費がかさみますし、何より雪像は短い期間しか見られないからこそ、見に来てくる人が多くなるということもあります。
でも、あんな大きな雪像をどうやって解体するのか気になるところ。
編集部はさっぽろ雪まつり翌日、大通公園4丁目の大雪像を中心に解体の様子を見に行きました。
解体は7時くらいから早いところでは始まります。ただし年によったりスポンサーの意向で解体開始時刻は大きく異なります。
2018年に多くの人を魅了したファイナルファンタジーの大雪像は朝8時くらいから解体が始まりました。
2019年に多くの人が楽しんだ初音ミク&戸山香澄の大雪像は早朝5時くらいから恐らく解体が始まったようです。
- さっぽろ雪まつりの解体は早いところだと朝7時から始まる
- 大雪像は8時くらいから解体が始まる
- 一部深夜に行われることもある
- スポンサーの意向で解体開始時刻がかなり変更される
さっぽろ雪まつり・大雪像ファイナルファンタジー 解体の様子
では写真とともに大雪像が解体されていく様子を見ていきましょう。
朝7時半頃、大通4丁目の大通公園脇の歩行者用の側道には既に多くの人が並んでいます。
非公式ですがさっぽろ雪まつりの解体見学ツアーを実施している旅行会社もあります。
元々告知では大通4丁目は見学出来ることは告げられていませんでしたが、急遽見学OKになりました(元々は別の雪像の解体を見に行く予定でした)。
鉄柵が開けられ、中に入っても良いと警備の方から説明がありどんどん人が入っていきます。時間は朝8時です。
中に入ると大雪像には近づけないように境界線用に鉄柵が置かれその鉄柵の中から見学することになります。
ファイナルファンタジーの大雪像のステージの上にはお酒の瓶が1本置かれていました。
自衛隊員が出てきてお酒の瓶も増え、お酒の瓶を持って雪像の奥に入っていきます。
取り壊す解体の前にお酒を雪像にかけ、お清めを行っていきます。
1週間、無事終わらせてくれてありがとう、と感謝の意を述べているのかもしれません。
お清めのお酒が雪像にかけられた後は、自衛隊員が全員揃います。
そして大雪像に一礼をして解体作業に取り掛かります。
ショベルカーが2台用意されており、ショベルカーによって解体が進んでいきます。
朝8時半頃です。でもこの頃に来ても見学に良い場所は埋まっていて遠くからしか見ることが出来ません。
既にこの時あまり広くない場所で100人近い人が見学をしていました。
ガシガシと雪像を壊していきます。
無造作に壊しているのかな?と思っていたら・・・
きちんと計算して崩しています。
ショベルカーが前に進めるように雪を崩して道にしてショベルカーが上っていきます。
もう1台のショベルカーもガシガシと雪像を解体していきます。
概ね2時間が経過した10時くらいの状態です。
壊された雪像で雪山が出来てその上に更にショベルカーが乗り、壊していきます。
元々の大雪像を見てもらうと、どこまでショベルカーが雪山の上に乗って高くなっているか分かりますよね。
上の方を壊すためにまずは雪像の下の部分を壊しながら山を作り進み、更に山を作り高くしてショベルカーはどんどん高い位置に上っていきます。
最終的にはこの高さまでショベルカーが上っていきます。凄い技術ですね。
時間は11時頃、こんな状態になります。
まだまだ解体作業は続きます。
そして最終的にはただの雪山になるまで続けられます。
最後に角も無くなった状態の邪竜ニーズヘッグの咆哮(ほうこう)が聞こえてきそうでした。
さっぽろ雪まつり・大雪像 初音ミク&戸山香澄の解体
2019年のさっぽろ雪まつりで多くの人を楽しませてくれた「初音ミク&戸山香澄」の大雪像はスポンサーの意向により見学が禁止されただけではなく近くからの撮影も禁止されました。
また人目にあまり触れさせないようにと恐らく朝5時以前から解体が開始されています。
さっぽろ雪まつりが終わった翌日の2月12日の朝8時頃の初音ミク&戸山香澄の大雪像の様子が上記の写真です。完全に前面が破壊され見れなくなっています。
ここまでするのに2~3時間以上はかかるため、朝5時には解体作業が開始されていたと推測出来ます。
上記の写真は朝10時頃の様子。もう完全に解体されてしまっています。
さっぽろ雪まつり ストックホルム大聖堂の解体の様子
他の大雪像も解体されていきます。
10時半頃のストックホルム大聖堂の様子、半分近くえぐられるように解体されていました。
雪像でもこういう建物が解体されていく様子は寂しくも感じられます。
さっぽろ雪まつり ヘルシンキ大聖堂の解体
さっぽろ雪まつり2019で人気だったヘルシンキ大聖堂の解体は11時半頃から始まりました。
朝8時前には今か今かと解体が始まるのを見学しに来ていた方が大勢いましたが、恐らく待ちきれなくてしっかり見た人は少なかったようです。
さっぽろ雪まつり 奈良・薬師寺 大講堂の解体の様子
大雪像「奈良・薬師寺 大講堂」の様子、時間は10時30分頃です。
全面がえぐられるように壊されていっていました。
壊さないで~と叫びたくなる気持ちを抑えながら見学させてもらいました。
でも作った人も一緒に解体している訳で、きっと作った人自身が壊すということはもっと悲しい気持ちになりながら行っているのかもしれません。
さっぽろ雪まつり サラブレッド大雪像の解体
2019年に大通公園5丁目に展示されたサラブレッドの大雪像は朝8時頃から解体が開始されました。
ただし、ここも途中から近くで見学出来なくなり、実際に近くから撮影出来たのはマスコミ関係者のみとなっていました。
さっぽろ雪まつり 解体された雪像の様子
大雪像ばかりではなく小雪像・中雪像も解体されていきます。
こちらはニベアの雪像の残骸
元々はこんな中雪像でした。
これくらいの解体だと1時間もかからず終わっていました。
破壊された大通公園9丁目の雪像の様子
奥の雪山は元々は下記の雪像でした。
上記のように綺麗に並んでいた市民雪像も下記の写真の通り、解体されます。
近くの保育園児達が壊された雪像で遊んでいました。
雪像が壊されていく様子の動画
2019年大通公園7丁目にあった中雪像「Re:ゼロから始める異世界生活~Memory Snow」の解体シーンを動画で撮ったので良ければご覧ください。
実際に近くで見ると悲しい気持ちにもなりますが、儚いからこそまた見る価値もあるんだな~というのが実感出来ました。
ショベルカーで一気に破壊されます。
さっぽろ雪まつり ジャンプ台の解体
大通公園3丁目に作られるジャンプ台
終了日翌日はこんな感じでした。
ほとんど手は加えられていない状態です。
上記は雪まつり終了後から4日目の状態。
雪に比べて倒壊の危険性が無いので比較的後回しにされるようです。
ただし解体に時間がかかるということもあります。雪と違って壊すことが出来ませんから。
ジャンプ台の雪の撤去作業シーンをタイムラプスムービーで撮影しました。40秒ほどの動画です。
この足場が撤去されていく様子は2月の大通公園の様子で分かります。
完全に撤去されるのは2月の末(さっぽろ雪まつり終了後約2週間後)となっています。
上記の写真は2018年2月26日に撮影したものです。
足場が1番下を除いて撤去されようやくさっぽろテレビ塔が正面に見えるようになりました。
さっぽろ雪まつり 解体見学の注意点
見学は決められた場所で
さっぽろ雪まつりの解体の様子は誰でも見学することは出来ますが見学場所が用意されていない場所は側道から見ることしか出来ません。
重機を使い解体するため、基本的には立入禁止になります。
撮影したいからと言って立入禁止の場所に入ることは絶対にやめましょう。
身勝手な行動をする人が出ると翌年以降、規制が厳しくなる見れなくなります。
さっぽろ雪まつりの準備中に見た光景ですが、中国人が立入禁止の制作現場に侵入して写真を撮っている状態を何度か見ました。
警備員が注意して追い出そうとしますが、わかったわかったというようなポーズを取りながら、写真を撮り続けていました。
正直みっともない光景ですので、絶対に立入禁止区域には入らないようにしましょうね。
かなり暖かめの服装で
当初、ファイナルファンタジーの大雪像の前で2時間以上粘って撮影をしていましたが、ずっと同じ場所で立ち止まって見学していたため、足の感覚が無くなり、身体も心底冷え込んでしまいました。
さっぽろ雪まつりだと次から次へと移動して見学しますが、解体の時は同じ場所に立ち止まりずっと見ていることが多くなるので非常に冷え込んで寒くなります。
見学の際はかなり暖かめの服装で行くようにしてください。
大雪像を解体する人の気持ち
さっぽろ雪まつり大雪像制作委員会 雪像制作統括員である森岡 孝友さんのトークイベントでせっかく作った大雪像を壊すのはどんな気持ちか聞いてきました。
森岡 孝友さんは元陸上自衛隊で大雪像を作る時のリーダーをされていた方であり、今でも大雪像制作にアドバイザーとして、更に現場でも制作に携わっている方です。
大雪像を作るメンバーとして参加していた時は、せっかく作った大雪像を壊す時は泣くほど悲しい気持ちだったそうです。今でも若い隊員(自衛隊)は泣いていることがよくあるそうです。
人間や人間に近いキャラクターの場合は雪像の目を隠して壊すこともあるそうです。目を直視出来ないほど思い入れがあるんですね。
実際に2019年には雪像のキャラクターの目に雪をかぶせているシーンを見ることが出来ました。
動画もあるので良ければご覧ください。
しかし大雪像を作る統括責任者になるとやっと安心して寝られるという安堵に変わったそうです。
これは期間中、大雪像が壊れて怪我人が出たりしないかという不安からの解放が大きいそうです。
過去に1度だけさっぽろ雪まつりでは崩れた雪像により怪我人が出ているので責任者としては、怪我人が出ることがもっとも心配だからでしょう。
責任ある立場になると考え方は変わるものですよね。
さっぽろ雪まつり 雪像解体の様子はさっぽろテレビ塔からも
さっぽろ雪まつりの解体の様子はさっぽろテレビ塔の展望台からも見ることが出来ます。
さっぽろテレビ塔は9時からなので9時ちょっと過ぎからなら展望台から遠目に見られるので、暖かいところで見学したいのであればさっぽろテレビ塔から見るのも良いですよ。
タイムラプスムービーで解体の様子を撮影したので動画でご覧ください。
さっぽろ雪まつり 解体見学 2020年は
2020年のさっぽろ雪まつりの日程は
となっているので、2月12日(水)に雪像は解体されます。
すすきの会場の氷像は2月11日の夜(通常23時頃から)から解体されます。
もし見学を希望するのであればさっぽろ雪まつりの翌日も残って昼くらいまで札幌にいられるようにしてください。
ホテルはかなり早めに満室になるので早めの予約がおすすめです。
以上、さっぽろ雪まつり 雪像解体についてでした。
コメント この場所に行ったことがあるのなら是非感想を書いてくださいね。