さっぽろ・ふるさと文化百選のNo.61に出てくる「レンガ工場跡」は今は既にありません。
しかし白石区やレンガ工場で作ったレンガの建物を巡ることで白石でかつてレンガ工場があり、明治時代の札幌の重要産業であったことが見えてきます。
レンガ工場の写真はJR白石駅で見られる
まだ新しさを感じるJR白石駅には明治時代に白石にあったレンガ工場の写真が展示されています。
非常に古い写真なので鮮明さはありませんが当時の煉瓦工場の様子は伺えます。
鈴木煉瓦製造場
鈴木煉瓦製造場は、明治17年(1884年)に、現在の白石区平和通6丁目に作られ、北海道における本格的なレンガ製造業の先駆けとなりました。その付近の粘土は良質で、鈴木煉瓦製造場でつくられたレンガは、北海道庁本庁舎(赤れんが庁舎)、北海道製麻会社や札幌製糖会社の工場などの建物に幅広く使われ札幌の街づくりに大きく貢献しました。
写真提供 白石村誌
と書かれています。
さっぽろ・ふるさと文化百選のNo.61に出てくる「レンガ工場跡」の住所は白石区本通9南になっていますが、住所が異なるのは別の煉瓦工場のことなのかもしれません。
現在(2018年9月現在)の白石区本通9南には大きな空き地があり、そこがレンガ工場だったようです。
JR白石駅にあるもう1枚の写真パネル
巨大な工場とレンガを干す様子が写されています。
JR白石駅はレンガの歴史を象徴するようにレンガを使った駅舎で、白石駅付近にもレンガやレンガ模様の建物が多くなっており、かつてレンガの街であったことを象徴しています。
鈴木レンガ工場跡
白石区で有名な鈴木レンガ工場は既にありませんが、駅から10分ほど歩いた場所に「鈴木レンガ工場跡」のパネルが置かれています。
このパネルがある場所は下記の通りです。
- 住所:〒003-0028 北海道札幌市⽩石区平和通6丁目南3番4号
- マップコード:9 470 607*73
白石で作られたレンガの展示は白石郷土館にあり
鈴木レンガ工場等で作られたレンガは地下鉄東西線「白石駅」に直結している白石区役所の中にある「白石郷土館」で展示されています。
「刻印のある鈴木レンガ」として展示されています。
ガラスケースに入っており上から撮影すると反射で見えなくなるので横から撮影しているため、見にくいですが左のレンガには星マークがあるのが分かると思います。
他のレンガも展示されています。
白石で作られたレンガを使った建物
白石で作られたレンガを使った建物は今でも残っています。
赤れんが庁舎
北海道庁旧本庁舎、通称「赤れんが庁舎」も白石で作られたレンガを使って作られた建物です。
1909年に火災となりましたがレンガの壁はほとんど無傷だったのは有名な話です。
見学は無料で出来ます。
サッポロビール博物館
人気の観光スポットでもあるサッポロビール博物館は元々は「札幌製糖」という会社の建物でした。
見学は無料で出来ます。
東京駅 丸の内駅舎
(上記写真も筆者が撮影したものです)
東京駅の丸の内駅舎も白石のレンガで作られたと言われています。
今では白石区にレンガ工場の痕跡はパネルや一部の建物で使われているレンガでしか確認出来ませんが、かつて札幌の白石区でレンガ造りが盛んであったのはいろいろな建物から想像がつきます。
白石区にいった時はそんな歴史を想像しながら歩いてみるのも良いのではないでしょうか?
以上、レンガ工場跡についてでした。
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