北海道大学と言えば国の重要文化財、国の登録有形文化財もありますし、北海道博物館もあります。そして学食もあればレストランまであり見どころいっぱいの観光スポットとなっています。
でも、敢えてほとんどの人が見に行かないであろうマニアックなスポット2カ所を紹介します。
1つが「北大遺跡保存庭園」という見る限りではただの林、もう1つが日本三大寮歌にもなっている恵廸寮歌「都ぞ弥生」の歌碑です。
北大遺跡保存庭園の場所と歴史的見解
北大遺跡保存庭園は北大の中でも少しわかりにくい場所にあります。
平成ポプラ並木の大学構内側に入口があります。
北大の第一農場とは逆方向に樹々が茂っているところがありますので、そこが北大遺跡保存庭園の入口です。
遺跡保存庭園という看板が出ています。
北区の観光名所等を伝える「北区歴史と文化の八十八選」のプレートがすぐ近くに建っています。
北大遺跡保存庭園は「さっぽろ・ふるさと文化百選」にも選定されています。
「さっぽろ・ふるさと文化百選」については下記記事をご覧ください。
遺跡庭園についての説明が書かれています。
北海道大学の札幌キャンパスの多くがK39遺跡(北海道大学構内遺跡)とされており、構内の至るところに埋蔵文化が存在しています。
北大遺跡保存庭園はその中でも住居遺跡があり約30基の竪穴式住居跡があるそうです。
本州の歴史に当てはめると奈良時代(西暦710~794年)から平安時代(西暦794~1185年)にかけてのものだと推定されています。
奈良時代・平安時代は、北海道の歴史の時代で言うと擦文時代と言われている時代でその後にアイヌ文化期となっています。
ただしこの擦文時代の人々とアイヌとの関係は現段階では無関係とされている学説が主流ですが、北海道においての文化が完全に途絶えることは関係にくく何かしらの関係はあったものと思われます。
北大遺跡保存庭園は樹々が生い茂り遺跡なんてあるの?と思う光景が広がります。
ただここに古代の遺跡が眠っていると思うと少し不思議な気持ちになるから不思議です。
冬場も見ることは出来ますが、足が膝上まで埋まる覚悟が必要です。
動物の足跡が時折あり、北大の中も自然が豊かであることがわかります。
恵廸寮歌「都ぞ弥生」歌碑と恵廸寮
恵廸寮(けいてきりょう)は北海道大学内にある学生寮です。
約400人もの北大生が住んでいるマンモス学生寮です。
以前の恵迪寮は木造で歴史は1876年までさかのぼります。
札幌農学校(北海道大学の前身)が1876年(明治9年)に開校し寄宿舎が設置されます。
その寄宿舎の名前を1907年(明治40年)に恵迪寮と命名します。
その後老朽化等に伴い1931年(昭和6年)に2代目の恵迪寮が作られます。
昭和時代に出来た恵迪寮は厚別区にある「北海道開拓の村」で復元され内部を見学することが出来るようになっています。
上記の写真が北海道開拓村にある恵迪寮です。
恵廸寮は日本3大自治寮とも言われており、寮としての寮歌が出来ています。
その寮歌の石碑が『恵廸寮歌「都ぞ弥生」歌碑』と言われ北海道大学内に建っています。
場所は北大遺跡保存庭園から北図書館に向かう途中です。
明治45年に作られた寮歌です。
また恵廸寮歌「都ぞ弥生」はさっぽろ・ふるさと文化百選にも選定されています。
区分は「まつり・行事」などとなっており「さっぽろ・ふるさと文化百選」のNo.99です。
ただしせっかくの歌碑も冬場になると半分くらい雪に埋もれてしまうのが北海道です。
たまに全部埋まっていますが。
以上、北海道大学のマニアックなスポットでした。
なお最寄り駅はともに地下鉄南北線「北18条駅」となっています。
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