札幌市電に乗っていると「山鼻」とつく駅名を見るけど、住所にそんな地名は無いし何なんだろう?と思う人もいるかもしれませんね。
その辺り、札幌市中央区の南側と南区の北側の一部はかつて山鼻村という村があり、そのため山鼻という名称だけが残っています。
山鼻村の開拓を行ったのが山鼻屯田兵でした。その歴史を今も伝えるのが「山鼻記念会館」あり、すぐ近くの山鼻公園には記念碑も建っています。
山鼻記念会館(山鼻屯田記念会館)は私営の郷土資料館です。
山鼻屯田記念会館の詳細とアクセス方法
- 住所:〒064-0914 北海道札幌市中央区南14条西9丁目2-13
- 電話番号:011-512-5020
- スマホなら上記電話番号タップで電話出来ます
- 開館時間:火曜・木曜 10:00~12:00 / 土曜・日曜 10:00~15:00
- 定休日:月曜・水曜・金曜
- 入場料:無料
- 駐車場:なし(隣に有料駐車場あり)
- マップコード:9 431 596*50
- 公式サイト:山鼻記念開館
山鼻記念会館へのアクセス方法・行き方
山鼻記念会館へは札幌市電(路面電車)が便利です。
札幌駅・大通方面からなら札幌市電「西4丁目」から外回り(すすきの方面行き)に乗り「行啓通駅」にて下車、そこから徒歩6~8分くらい、距離にして約450メートルです。
「西線14条駅」でも近く、徒歩10分くらい、距離にして約700メートルです。
もしくは地下鉄南北線「幌平橋駅」1番出口から、徒歩15分くらい、距離にして約1kmほどです。
車の場合、マップコード対応のカーナビであればマップコードで、マップコード非対応の場合は電話番号か住所で検索してください。
または「札幌市立山鼻小学校」で検索してください。山鼻小学校の隣が山鼻記念会館です。
開館時間と休館日について
山鼻記念会館の開館日は火・木・土・日 のみでしかも平日は午前中のみとなっています。
でも、それだと行くのが難しいという方もいると思います。
山鼻記念会館の看板には
但し、規定日以外の来館にも観覧出来ます様、極力御配慮致したく思いますのでご来館下さい。
と書いてありますので、事前に電話でお願いしておけば割と対応していただけます。
山鼻屯田記念会館の様子と展示物と屯田兵の歴史
山鼻記念会館の外観が上記の写真です。
お城のような外観で、2つのとんがり屋根が目印です。
1階はカフェレストラン&洋菓子のお店「 ラ・ヴェリテ (La vérité)」になっています。
2階が山鼻屯田記念会館(資料館)となっているので階段もしくはエレベーターで2階へと上がります。
2階に上がると「財団法人 山鼻記念碑保存資産」と書かれたプレートがあり記念館の説明が書かれています。
正直なところ、あまり来る人はいないようで、電気は消されており中に入って見て良いのか不安になりますが、入口のところに記念会館の方がどこにいるか書かれているので(1階のカフェか3階の事務所か2階の奥か)、それを見てそちらに言って声をかけてから見るのが良いでしょう。
中に入るといろいろなものが展示され、パネルでも説明されていることがわかります。
屯田兵として来た人たちが使っていた生活用品も展示されています。
昔は火鉢で暖をとっていたんですね。
農機具等も展示されていました。
昔の写真もあり、当時の様子が伺えます。
当時は平屋がメインで2階建ての家自体が少なかったことが写真からわかります。
比較的スペースがゆったりと取られているのが良いところです。
明治時代の文献や書類等も展示されていました。
山鼻屯田兵の歴史
山鼻兵村は、明治9年5月に琴似につぐ2番目の兵村として開村したと書かれています。
山鼻兵村への入植者は東北からとなっているそうです。
札幌の入植は東北地方が多く、白石区も宮城県からの入植が多かったことから白石という地名がついているくらいですからね。
でも、何で山鼻なんて地名になったのかと言えば、山鼻エリアに行くとわかりますがすぐ前に藻岩山があります。
藻岩山の端(は、はな)にあるので山の端ということになり後に当て字で「鼻」となり山鼻と名付けられたそうです。
今ではほとんど残っていない山鼻屯田兵村の歴史を垣間見れるスポットとなっています。
山鼻屯田兵村跡 さっぽろふるさと文化百選
札幌の文化や歴史、歴史的建物をまとめる意味でも作られた「さっぽろ・ふるさと文化百選」のNo.82に「山鼻屯田兵村跡」があります。
「山鼻屯田兵村跡」のプレートは山鼻記念会館の斜め向かいにある「山鼻公園」の中にあります。
地下鉄「西11丁目駅」を通り札幌市中央区役所の前を経て定山渓まで続く「石山通」沿いにあります。
山鼻公園の石山通に面した入口の近くに「さっぽろ・ふるさと文化百選」のプレートが置かれていました。
キューブ状になっており、その1面には上記の写真の通り説明が書かれています。
また別の1面には山鼻屯田兵村の様子の絵が描かれています。
公園には大きな石碑があり「山鼻兵村 開設碑」と書かれています。
碑歴として説明もされています。
石碑の裏面にも説明らしきものが書かれていますが漢字ばかりで何が書いてあるのかよくわかりません。
山鼻公園は特に大きな公園では無いですが大きな木があり遊具も割とあって近隣の子供たちに人気の公園です。
山鼻屯田兵村跡には関係ありませんが、公園の一角にはこんな石碑も
童謡「赤い靴」の石碑です。
この童謡の詩は札幌で生まれたとのこと。横浜や神戸、長崎辺りの明治時代に異人が多かったエリアで生まれた詩かと思われがちですが札幌で生まれています。
明治天皇御駐蹕の地
山鼻公園の前、山鼻記念会館の隣には山鼻小学校があり、小学校の校庭の片隅に誰でも入れるスペースがあり、そこに「明治天皇御駐蹕の地」として記念碑が建っています。
この碑の説明もされています。
横断歩道のすぐ脇、木々に囲われた中にありました。
山鼻屯田兵の歴史を知ろう!
山鼻屯田兵村跡は特に観光スポットとして訪れるような場所では無いかもしれません。
でも札幌市電で観光をしようとした時にふらっと立ち寄ってみるのも良いのではないでしょうか?
以上、山鼻屯田兵村跡・山鼻屯田記念会館についてでした。
コメント この場所に行ったことがあるのなら是非感想を書いてくださいね。