札幌から本州に引っ越して、再び札幌に戻ってきた人なら、きっと路面電車を見て郷愁を駆られることだろう。
普段は路面電車が走っていない地域に住んでいる人もたまに見る路面電車には、きっと懐かしさが込み上げる人もいるだろう。
そんな札幌の路面電車を正面からゆっくりと見られる場所がある。
すすきの交差点からわずか400メートルほど西側に進んだところにある資生館小学校前にある風致地区からだ。
ここからの景色は変わりゆく繁華街の景色と数十年前から同じ形の路面電車を一緒に見られる場所であり、まるで札幌の過去と未来をつなぐかのように見える場所だ。
すすきの交差点から資生館小学校前まで
すすきの交差点は、路面電車も行き合う、かなり混雑した交差点だ。
ニッカウヰスキーの看板はこの交差点の象徴にもなっている。
ここから路面電車の線路にそって、西へと歩いていく。平坦な道なので400メートルくらいであれば雪さえ無ければ気にならない。
5分ほど歩くと、路面電車は左へと曲がっていくが直進すると大きな木が道の真ん中にある風致地区がある。
横断歩道の真ん中にあるため、車の迷惑にもならず、更に電柱の前辺りなら人の通行の邪魔にもならず、ゆっくりと路面電車を見られる場所になっている。
また木が日差しを和らげてくれるため、真夏でもそれほど暑く無いところも良い。
資生館小学校前から路面電車を観る
路面電車を美しく撮る撮影スポットはいくつかあるが、正面から撮影出来る場所は少なく、更に人の迷惑になりにくい場所と言えばここくらいだ。
交差点になっている関係で身体を右側に少し向ければ、路面電車の側面も撮影出来るようになっている。
撮影をしなくても、ここから観る景色が好きでよく訪れる。
混沌としたようにも見える路面電車用の電柱、そして交差点を行き交う人達
そして遥か後方に見える楼閣のような建物はまるで、宮崎アニメに出てきそうな雰囲気を醸し出してくれている。
すすきのの猥雑した雰囲気、古さを感じさせてくれる路面電車、そして楼閣のような建物、この雰囲気がとても愛おしく、好きなのだ。
時折走る広告カラーの路面電車と少し見えるすすきの交差点の看板は現在らしい風景に見えるかもしれないが、コカコーラカラー自体に郷愁を感じてしまう人もいるだろう。
過ぎ去る路面電車と進んでくる路面電車はまるで過去と未来、それぞれに向かって走っているようにさえ見える。
真夏の暑い日中、線路の先が陽炎のように揺れている。
木陰のおかげで忘れていた温度や湿度を、この景色が思い出させる。
しかしこの日も撮影を15分くらいで終え、この後30分ほど札幌市電を見入ってしまった。
それほどまでにこの場所には惹かれる。
資生館小学校前 風致地区へのアクセス方法・行き方
地下鉄南北線「すすきの駅」4番出口から徒歩5~6分
もしくは、札幌市電「資生館小学校前」から徒歩1分となっている。
札幌駅からなら、札幌駅から最も近い路面電車の駅「西4丁目駅」(外回り)から路面電車に乗って資生館小学校前まで来るのが良いだろう。
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