誰しも記憶に残る音がある。
好きな音楽だったり、大切な人の声かもしれない。
音は何かと結びつくこともある。特定の音を聞くと特定の情景が思い浮かぶ、そんな状態だ。
例えば東京なら「蒲田駅」の発車メロディは「蒲田行進曲」だから「蒲田行進曲」を聞くと自然と蒲田駅を思い浮かべる人もいる。
「東京テレポート駅」の発車メロディは「踊る大捜査線」だから「踊る大捜査線」を聞くと東京テレポート駅やレインボーブリッジを思い浮かべる人もいるだろう。
札幌で記憶に残り、情景が思い浮かんでくる音と言えば「札幌市時計台」の鐘の音では無いだろうか?
札幌市時計台の鐘の音
11時の札幌市時計台の鐘の音を動画で聞いてほしい。
1881年8月(明治14年)から100年以上も鐘の音を繰り返し伝えている。
まだ車もほとんどなく、静かだった明治時代や大正時代には数キロ先までこの音が響き渡ったそうだ。
「カーン・・・カーン」と少し甲高い音、東京・赤羽にあった工部省の工場で作られたそうだ。
札幌にはまだ原生林が数多く残る時代の話だ。
ほぼ毎朝、大通公園まで散歩に出かけるが、札幌市時計台の音はもう自分にとって札幌の音となった。
ただ、札幌の音となったきっかけがあった。およそ1年前の出来事だ。
さっぽろテレビ塔の時計が消えた9月6日
北海道の人なら、忘れられない過去となったのが「北海道胆振東部地震」だろう。
2018年9月6日3時7分59.3秒に発生した大地震は、北海道全域が停電となった「ブラックアウト」を発生させた。
そしてこの日、さっぽろテレビ塔の時計は時刻を表示させなかった。
停電のため、テレビもつかない。聞こえてくるのは救急車等の緊急車両の音ばかりだった。
外に出歩くと危険だと思い、出来るだけ自宅にいた。
いつもより静かな札幌市、その時、かすかに鐘の音が聞こえてきた。
時計台の鐘の音だ。
いつもよりも騒音が無い分、自宅まで聞こえてきたのだ。
気分が滅入っていた時に、聞こえてきた鐘の音は少し気分を軽くしてくれた。
普段は全く気にしていなかった音だが、この時から時計台の鐘の音は、自分にとっての札幌の音となった。
まだ時計台の鐘の音が遠方まで響いていた時、札幌に住む人にとってはきっと札幌の音だったのだろう。
この音がこれからもずっと続くことを祈って。
あなたにとっての札幌の音
大通公園を歩いているとよく聞こえてくる音は他にもある。
初音ミクの歌が札幌の音になっている人もいるかもしれない。
すすきのによく行く人なら「バニラ求人テーマソング」がすすきの音になっているかもしれない(笑)
あなたにとっての札幌の音は何ですか?
札幌市時計台のアクセス方法・行き方
札幌市時計台の詳細は下記を参照ください。
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